●2010年11月17日
■「貴方の部署で日々行っている‘予防処置’は何ですか?」
先週本部の内部監査が実施された。
いつもは監査をする立場の私も、今回は監査される立場。
今回の監査テーマを、監査員がどんな切り口から投げかけてくるのか…
ワクワクする瞬間。
そして、冒頭の質問が投げかけられた。
■これまでマネジメントレビューのインプットの一つとして‘予防処置’を分析
しているので聞き慣れた言葉だと思っていたが、この質問には一瞬戸惑っ
てしまった… 「日々行っている…???」
どうやら意図していることは、毎年度末に出している「今期はどんな予防
処置を講じたか」の話ではなく、普段の仕組みに取り入れている‘予防
処置’は何か…を問われていた。
■普段そんな発想が薄かったため、意図が分かっても、すぐには浮かばない。
監査員に「どう解釈するのか」を説明して貰い、校正業務の流れに沿って
考えてみると… 例えば、
①受注後に「標準器がない」という状況にしないための、標準器使用
計画と確保
②校正作業をスムーズに進めるための治具の開発や充実
③有効な手順書を維持するための見直しや改訂
④次回作業のための申し送り情報の妥当性確認 etc.
■こうやって改めて考えてみると…意外と出てくる。
しかも普段当たり前にやっていることばかり。
でも一つ一つ、その仕組みが「何故出来たか…」の背景を思い起こすと、
どれも「校正業務に支障をきたさないため」に決められたモノばかり。
それは日常の仕組みの中に取り入れているために、あまりにも当たり前
過ぎてそれが‘予防処置’の一環なんだという認識が薄かったのだろう。
■ただ「○○をやりなさい」と指摘するだけではなく、「それは××のための予防
処置なんだよ。○○しないと××を引き起こしちゃうよ。」というアプローチ
が出来れば、やっている人の意識も、運用の質も違ってくるかも知れない。
また新たな側面に気づけた内部監査でした。