●2012年3月29日
■ 私は電車通勤をしている。
大した意図は無いが、ラッシュ時は「女性専用車両」に乗ることが多い。
そこに男性が急いで乗り込んできた。
きっとうっかり間違えてしまったのだろう。それに気づいた彼は次の駅ま
でとても居場所に困っている風だ。 早くこの場から去りたいだろう。
同じ車両に乗っている女性達は冷ややかな視線を送り、近くにいる人は
困惑顔。
次の駅に着いたとたん、謝るかのように軽く頭を下げ、そそくさと飛び出
て違う車両に乗り換えていった。
■ たとえ故意ではないとしても、「女性専用」というルールから外れてしま
うことは、その当事者も、周りの人も嫌な想いをしたり、何らかの影響
を及ぼしてしまうな…と感じた。
でも、きっと彼は二度と乗り間違えることは無いだろう。
ルールと云えば、QMSも同じ。
ルールを守らなかったら…事故に繋がる、お客様に迷惑を掛けてしまう、
信用をなくす…そんなリスクも予知しながら、ルールとその運用を考え
てきたつもりだ。
■ しかし先日、「校正済みラベルの貼り忘れ」というチョンボが発生した。
「校正済みラベルの貼り替え」は校正業務のほんの一部分の動きかも
知れないが、お客様にとっては校正しているのかどうかも分からない。
計測器の管理面で大変迷惑を掛けてしまった。
事実関係を追究していくと…なおざりな業務姿勢が明るみに出た。
しかも、当事者も関係者も「ちょっとした忘れ」程度にしか捉えていな
い。
「ルールを守っていない」という認識・危機意識の低さ。そして日常的に
なっていることを認識していながら指摘していない、責任者の無責任さ。
あまりにも残念な状況…残念な業務姿勢…とても悲しくなった。
比べる土俵は違うが、まだ「女性専用車両」に誤って乗ってしまった男性
の方が、意識的に高いだろう…と思ってしまう程。
■ 今後社員にはもう一度、仕事をする人の動き・意識について働きかけ
ていくことになるが、本腰を据えてアプローチしていかなければ!!
「貴方は仕事の中で、どんな状態になりたいか…」
それを個人毎に具体的に掘り下げていく作業が、これから始まる。
△ No.49 アプローチの仕方次第で、相手の印象はガラリと変わる
▽ No.47 NKSのQMSの「有効性」って、どう評価するの?