●2016年4月14日
■ 前回まで、当社の内部監査の歴史や現在の姿、理念等を綴りましたが、
今回は内部監査からアウトプットされた、すっごい効果をご紹介します。
■ 当社では外部監査員を起用していますが、現在の外部監査員が最も
重要視しているのが「コスト意識を如何に高めるか」
会社及び事業所毎の年間・月間の目標売上額が設定されていて、達
成するために事業所は日々奮闘しています。
でも所内で話題に挙がるのは、月度や年度が終わって「目標達成出
来たね・出来なかったね」の結果論ばかりで、「売上を上げるため
に…」と戦略的に取り組んでいるのは営業担当。
取ってきた仕事をこなす技術サービス担当や品質保証担当は、日常
活動の中で「コスト」を意識することは殆ど無かった。
■ そんな当社の姿を見た外部監査員から「コストへ意識が低すぎる」
と苦言。でもそれが当社の変化点になった。
「売上額だけがコストじゃない。時間だってコスト。
同じ仕事だって時間が短縮出来れば、コストパフォーマンスは
上がる。短縮出来た時間で他のお客様の仕事が請けられる。
時間短縮するためには、力量も上げなければならない。
力量が上がれば、請けられる仕事の幅も広がる。
その結果、売上額も上がるんだよ。」
実は私もコスト意識が乏しく、またどこか「コスト」という言葉に
ちょっと教条しい感を持っていて、「コスト」と仕事で発言するこ
とは殆ど無かったが、外部監査員のこの言葉を聞いて、自分の経営
・運営に対する認識の矮小具合に反省。
Time is money. 時は金なりだ。
■ 外部監査員のアドバイスから、社長や本部スタッフで知恵を出し
合って創り出した、「コスト意識を高める」仕組みが『業務時間
管理表』(下図)だ。
この資料の目的は「1JOB毎の各プロセスにおける査定時間と実
績時間を比べて、時間オーバーしたプロセスの原因を検証し、次回
作業の改善に繋げる」こと。
つまり、お客様から請負った仕事(JOB)が、見積書に計上した
査定金額=査定時間以内に実施出来たか。
時間オーバーしたなら、何故オーバーしたかを3課ミーティングで
検証し、次回の仕事ではオーバーしないような改善策を講じる。
総論ではなく「プロセス毎」に細分化して検証するというところが
ミソ。
■ 『業務時間管理表』の運用を始めて3年目だが、1年目と2年目を
同じ仕事量で比較すると、結果、
事業所平均464時間、全社で約5500時間以上の時間短縮
になっている!! すっごい効果。
何故こんなすっごい効果を生み出せたのか、それは次回ご紹介し
ます。
△ No.170 プロセスアプローチでコスト意識を高める
▽ No.168 内部監査にかける熱い想い5 「NKS流業務品質討議会理念」