●2017年10月5日
■ 何度かご紹介しています「社内留学:3日間の事業本部体験」も
スタートから半年が過ぎました。
留学生である各事業所の責任者には、事業本部の仕事を知っても
らうと同時に、日頃の活動から解決したい悩みや「こうなったら
もっといいのに…」と思っていることを【改善企画案】として
持ち込み、全社で使える仕組み作りをしてもらっています。
■ 先日来たA責任者からは、下記のような悩みが挙げられました。
「自分以外のメンバーやパートさんでも、使用する標準器の手配・
確保が出来るようにしたい」
問題の背景には、主力メンバーの異動や若手社員の力量不足等から
A責任者が全てを抱えている。そのため業務が円滑に進まない。
この状態を解決するために、「誰もが作業で使用する標準器を手配・
確保出来るような手引きを作りたい」というものでした。
■ 上記のような問題は、A責任者の事業所に限った話ではないかもし
れないと思い、具体化しようとしましたが、
問題の原因を様々な角度から突き詰めていくと…手引きだけでは
解決出来ない、A責任者の本質的な問題が見えてきました。
「メンバーに依頼出来ない自分がいる」
■ この状態を見たトップから、
「持ち込み企画は一度置いて、この機会にこれまでのA君の“リー
ダー振り”を振り返ってみてはどうか」
とのアドバイスもあり、A責任者は思いのままを挙げました。
【A責任者の思い(一部)】
・思ったことをストレートに伝えていなかった。
・日常の悩みをオープンに出来なかった。
・相手の顔色を窺ってしまい、部下に具体的な指示が出来な
かった。
・部下に格好いいところを見せようと、格好つけていた。
・部下に仕事を振って貢献の場を作ってやれていなかった。
・自分も若手の時、「もっと仕事を振ってくれ」って思ってい
たのに…
・どうせ悩むなら、言いたいことを言って悩んだほうがマシだ。
・後先を考えすぎず、まずは今思っていることを発言しよう。
・すぐには変われないかもしれないけど、自所に帰ったら朝礼
で、今回の事をみんなに発表して、これからの自分の振る舞
いを宣言します。
■ 当初の改善企画とは全然違うカタチになりましたが、
A責任者自身が「仕事に対する自分の姿勢」を見詰めなおし、
学ぶ機会となったようで、とても清々しいスッキリした顔をしていま
した。
その姿を見た私達もとても嬉しく、心が温かくなりました。
■ A責任者が今回宣言したことを実現すれば、きっと当初の悩みは、
近い将来解決するのではと思います。
A責任者のこれからのリーダー振りが楽しみです。