ドキュメント/品質管理

ドキュメントの充実 業務の標準化

業務の標準化と業務推進の橋渡し役

ドキュメントは、業務を語る

当社のQMSの特徴は、何と言っても「ドキュメント(諸資料)」
ドキュメント無くして、当社のQMS構築は語れません。
ドキュメント=当社のQMS」と云っても、過言ではありません。

※ここで云う「ドキュメント」とは、業務で使用する資料・文書全般を指します。

何故、このような発想になったのか

従来の「ドキュメント」の取り扱われ方は、
  「人の補足的に有った方が便利」な程度。
説明し辛い部分をより分かり易くするために有ればいい
有ったら有ったで便利、無くてもさほど困らない
これでは、使う人によって、アウトプットにバラツキが出る…
使い方の上手い下手によって…
解釈のズレによって…
業務の品質は、人の能力に依存せざるを得ない…
これって、会社として、凄く拙くないか !?

ドキュメントに対する意識改革

「ドキュメント」の位置付けを再検討。
その結果、次のような結論を出しました。
"『人が黙っていても、ドキュメント自身がその内容の確かさで、
相手に語りたいこと、伝えたいこと、賛同を得たいことを、
過不足無く相手に伝えられるもので、最大限、煮詰めら
れた言葉と図表等で表されたモノ』"
 
つまり、「ドキュメント自体に仕事をさせる」という意識改革。
人は、ドキュメントの‘補完的立場’
ドキュメントの確かさが、お客様を納得させる
社員は、そのドキュメントの使い手
ドキュメントの使い方で、お客様の理解・共感が変わる
そんな観点から、業務上にあるドキュメントの見直しをスタート。

ドキュメント作成時のポイント

いざ、ドキュメントを見直すと…一度作られた内容を、修正・改善したり、
リニューアルすることがないケースの多さにビックリ。
仕事の現状、お客様のニーズの変化・改善に、全く対応していないことを
目の当たりにしました。 それ以外にも、
作り手の視点からの事ばかり
専門用語で、伝えられた・理解出来ているつもり
細かすぎて、読む気がしない
中には、テーマが無いモノも…
現状を打開するために、ドキュメント作成時の視点を、作り手視点から、
使い手視点」へガラッと転換。
ドキュメント作成のコツ
誰をターゲットにしたドキュメントか
何を伝えたいか
内容にストーリー性を持たせているか
専門用語や概念を、平易な言葉で説明出来ているか
煎じ詰めた言葉を選んでいるか
過不足なく言い表されているか
ノウハウ等、相手が欲しそうな情報を盛り込んでいるか
見やすい・読みやすい工夫をしているか
こうやって、「使い手」「プロセス」「目的」毎にドキュメントに起こすことで、
当社の仕事そのものを、全て可視化しました。
QMSで決めた基本ルール … 業務の標準化
QMS活動を徹底させる … 業務の推進

ドキュメントで、業務を標準化した効果

仕事のやり方をドキュメントにする…
ISOでは「QMSで決めた通りに実施する」が基本方針なのだから、
「ドキュメントに沿って実施すれば、仕事が出来る」ということ。
つまり、ドキュメントを使いさえすれば、誰でも同じ仕事が出来るのです。
ドキュメントで「業務を標準化」したことによる効果は、
個人の力量に頼る必要が無くなった
仕事の統一性・再現性を実現出来る
     
会社が目指している品質の再現性を、人ではなく「仕組み」で実現
「仕事の再現性」を「仕組みの中で、ドキュメントを完成させる」ことで実現する事例はこちらから
     >>校正業務のPDCAが詰まった『校正業務計画書/実施管理表』

ドキュメントによる、業務推進の実態

社内イントラネットを使った、ドキュメント管理

QMSに関するドキュメントは、『QMSの運用』で紹介した社内イントラネット
上で管理しています。
何故、社内イントラネット上で管理しているのか?
QMSの基本ルールや、プロセス毎の運用方法・手順等の掲載場所を統一
そのため、だれもが、いつでも、見たいドキュメントを見ることが出来る
ドキュメントを使った運用の進行状況もイントラネットで開示、及びやりとり
そのため、活動の進捗が丸見え、やりとりも瞬時
他部署の仲間の動きも、容易に分かる

ドキュメントで、業務推進を可視化

冒頭で申し上げた通り、当社のQMS=「ドキュメント(諸資料)」と位置づけ。
QMSに関する活動は、「ドキュメントに現れていること」が前提。
もしも、QMS活動で何らかの歪みを発見した場合、もしくはトラブルを
出してしまった場合、
当社の原因追究は、「この事象は、どのドキュメントの、どの部分に抵触
するか?」を洗い出し、ドキュメントの「レビュー」を行います。
QMS上の問題の側面は色々ありますが、「仕組み」の側面で起きた問題
ならば、その原因は大きく分けて2点。
必要な活動が、仕組みの中に盛り込まれていなかった
実際の活動と、仕組みが合っていなかった
この原因を「ドキュメント」に当てはめて考えると…
必要な活動が、「ドキュメント」に盛り込まれていなかった
実際の活動と、「ドキュメント」が合っていなかった
つまり、「ドキュメント」をレビューすることで、打つ手が見える…即ち、
「ドキュメント」で仕事をハッキリさせているからこそ、出来る技。
それらの打った手が、QMSに盛り込まれ、また「ドキュメント」にも盛り
込まれるため、業務の改善も可視化されます。
「ドキュメント」でQMS活動そのものを、かつ「社内イントラネット」で瞬時に
知ることで、タイムリーな業務推進を実現しています。

ドキュメントを構築して見えてきたこと

QMS実現のために、多くの「ドキュメント」を作ってきました。
細かい運用の部分では、まだまだ不十分な所はありますが、今ある社内
ドキュメントが「必要にして十分」なら…
あとは、そのドキュメントの中身の「使いこなし方」次第。
【NKSの気づき】
 中身の使いこなし方…即ち「QMSの動かし方」
 つまり、「QMSの動かし方」が「力量評価」に繋がるのです。